毎日新聞の記事がとても参考になりましたので紹介します。
9月19日付の「あした天気になあれ」小国綾子記者
要約:
ジャニー氏の性被害は「事務所の少年へのセクシャルハラスメント」として東京高裁(2003年)や最高裁(04年)で認定されていた。私は「男性の性被害」にあまりに鈍感ではなかったか。17年の刑法改正まで強制性交等罪は被害者を女性のみに限定した「強姦罪」で、「男性の性被害」は法からも疎外されていた。
そのことを知っていた私もまた、女性の性被害と同じ重みや痛みをもって、男性の性被害の問題を考えてこなかったのだと思う。「男性が被害にあうわけがない」という偏見や「おとこらしくあれ」というジェンダー規範が、いかに被害者を追い詰めているか。男性優位の性差別的社会構造が男性の性被害を不可視化しているのでは。
ある報道によれば、生前、ジャニー喜多川氏は以下の世界記録保持者だったという。
国連人権理事会の調査報告書の公表を受け、ギネス・ワールドレコードは喜多川氏の業績を公式サイトから削除したと発表しとのこと。
ジャニーズ事務所は創業60年、その長い間この性虐待を誰も止めることができなくて被害にあった男性は13歳前後の少年、数百人。
私は、少年が被害にあっていたということをもっと声を大きくすべきではないかと思います。子どもの権利条約を批准しておきながら、国内における権利条例制定がなかなか進まなかったこととどこか関連があるような気がします。
子どもの被害は女の子でも男の子でもわかりにくい。そこをつけ狙う大人がいることを多くの人は知る必要があると思います。
日本という社会は、女性と子どもの人権に対してあまりにも無頓着ではないでしょうか。男性優位の性差別的社会構造をもっと紛糾しなければと思います。