今日は8月29日。残り2日で夏が終わる。4月に改選があって新たに議席を得ることができた。新しい任期をどのようなコンセプトで活動するのか、実際に始まってみると意外に動き出せない。何かが重いのだ。
何とか「かすや通信」6号の原稿の第1校を印刷所に回すことができた。9月議会の一般質問通告書も無事提出できた。30日の運営委員会で議会運営も正式に決まる。
何をするのか、何ができるのか。公約を進めるにあたってもその根本の思いをどうするか。
夏の疲れがドッと来ている。11月には73歳になる。今後の生き方を決めなければならない。「本田よしえ」らしく議会活動をするためには、また、一人の女性としての生き方は、と様々なことが頭をよぎる。
コロナ過でほとんどの行事がなくなりステイホーム。「命」の振り返りを始めている。人は還暦でいろいろ考えられるようだが、私には今が適期。いいお休みを頂いていると思う。
母のこと、娘のこと、そして私の生きざま。後悔することばかりだ。だが、最近思う。それぞれの生きづらさを思うと、これは個人の問題ではなかったのではないか、と。
今まで私の心の中で大きな存在だった女3代の、抗うことのできなかった様々な思いに終わりを告げようと、読書三昧の日々を過ごしている。
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とりあえず、3冊紹介します。
一昨年の秋にデンマークに行って以来、デンマークのことを学び続けています。その一環で読んだ本です。作者のおふたり(ともにデンマーク人と結婚し、現在孫がいる)が日本女性に対して忠告をしています。
デンマークの歴史の例を挙げ、「女性たちが結束して声を上げることが大事」だと。1970年からデンマークでは多くの女性が仕事に着き始め、主婦が見当たらなくなり、それとともに保育園なども整備されていったようです。デンマーク社会では一人の人間として「私らしく」生きていけるとのこと。
日本の場合は様々な取り組みが行われていても、それが地域を超えて全国的な動きへとなかなか発展していかない。
キラキラひかる「点」は数えきれないほどあっても、それが「線」としてつながり、そして「面」になっていかない。女性という大きな共通項でまとまり、組織して、全国的なうねりを作っていくこと、というのがデンマークの女性から、そしておふたりから贈られた言葉でした。
ウーマンリブから現在までの女性活動家たちのドキュメンタリーを撮るにあたっての記録を本にされたもの。
上の本にある「キラキラ光る女性たち」の12人あゆみの紹介です。
ドキュメンタリーは2014年9月、あいち国際女性映画祭で上映。
闘った、生きた、老いた・・・・
ーリブとフェミニズムを生きた女たちからいまバトンはあなたに手渡されるー
帯に書かれたキャッチコピーはとても刺激的。
「なぜ、デンマークの子どもとデンマークの親は世界一幸せなのか」この疑問がすべての始まりだった、と作者ジェシカ・ジョエル・アレキサンダーは言っています。
アメリカ人でデンマーク人と結婚し、夫が子どもと接する姿からヒントを得て執筆しています。
アメリカでは言わずとしれてた「褒める教育」。日本でも近年それが良いとされ、アメリカに見習う風潮が強いですね。そのアメリカは親も子どもも幸せではありません。競争社会での生きづらさがあるようです。
デンマークではプロセスを大事に「折れない」子どもの育て方をし、親から子へ、孫へと何世紀にもわたって続いてきた暮らしの中で大切に守られてきたものがあるようです。その秘密がこの本に。とても参考になりました。
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少し長くなりました。
一人の日本女性として、政治に携わる人間として、この3冊の読書は私の領域を広げてくれました。この時を感謝します。