今週私は72歳になりました。72年間を振り返ったなかで今が一番楽しく生きているような気がしています。
議員という仕事をしているおかげで、社会の中で自分の居場所があり、働けば働くほど喜んでくださる人がいます。
家庭においては子育て、親の介護、妻の仕事から段々フリーになりつつあります。それとともに昨年デンマークに行ったときの経験が生きています。
デンマークの女性は家族のしがらみから解放されていて自分の仕事、好きなことに専念できる環境にありました。子育て、介護、自己の研鑽の機会をすべて国が保障しているからです。
そのための課税率は高いのですが、政治の透明度も世界一で、国民は納得し、信頼して納税をしています。そんな中で女性は社会の一員として自分らしく生きることに専念できているように見受けられました。
そんな制度のある国を知ることができたのは幸いでした。戦後日本はアメリカの豊かさを見習おうと頑張ってきましたが、今のアメリカの現実を見るとそれは間違いだったことがわかります。
日本は日本らしく、災害の多い、資源のない山国の中で1億人の人々がどうしたら幸せになれるのかを再度見直す必要があると思います。
と、そんなことを考えながら72歳を迎えましたが、そんな中で楽しく生きれるようになったこととは?
いきなりですが、まず先走って気を利かせることをやめるという決断をしました。自分の思いは控え、何が必要とされているのか、相手の思いは?と、まずそちらを優先すること。
気を利かすということは気働き、空気を読むことにも通じます。先走らないで相手の出方を待つ、相手が望んでいることを聞く、そうして初めて自分の気持ちを伝え、ともにできることをする。
自分の方が正しいと思うことの多い私にはこれがなかなか難しい。こうあるべきだと刷り込まれた自分に気づきその呪縛を解く、また相手への信頼がなければできません。
72年生きていてこれが絶対に正しいということはなかったような気がします。心底心配したことも多々、度々ありましたが結局は時が解決し、好転していく様を何度も経験しました。
事実を受け入れ、その後できることは最大限に努力する。
一歩引く、そうするだけでも以前より随分楽になったような気がします。余計な口出しもする必要がありません。余分な思いから解放されて、物事の本質を見極めるようになれそうな予感。
72歳の神様からのプレゼントかもしれません!