3月半ばから、諸外国に比べて日本でのPCR検査が少ないことが理解できなくて、多くの情報を集めてきました。そして今、ようやく医師会を中心とした動きで、いくつかの地域で保健所を通さずにPCR検査ができるようになりました。
国は感染の疑いがある人の検査を、かかりつけ医経由で受けさせるより、保健所の「帰国者・接触者相談センターでの聞き取りを中心に、検査を抑制して対応する方がより的確に抑え込むことができると判断していたようです。
当初から感染者の受け皿のキャパが少ないということから、それを前提での抑制だったような気がしています。が、結局それがうまくいかず、感染者が増える一方なのでようやくここにきて、検査体制の強化となったように受け止めています。
4月初めの情報では、福岡県で感染症の医療機関は12施設、対応できるべッド数は66床でした。それが今、ようやく整えられつつありテレビの報道によると250床。軽症者向けのホテルも確保できました。
ただ、連休中の医療体制はどうなるのか、それがとても気がかりです。
これらの課題の大元の原因は、国の公衆衛生施策の後退にあると私は見ています。公立病院や保健所の統廃合を国は進めています。そのために本当に必要な感染症対策が遅れてしまっています。たとえ国全体の病院数、ベット数は足りていても、ICUのベッド数、対応できるスタッフの国際比較による日本の少なさには本当にびっくりさせられます。
でも驚いていても仕方ありません。あらゆる資料を集め今後の対応を、そしてこの粕屋町で何ができるか考えたいと思います。
以下の文は日本集中治療医学会からの声明文(4月3日)の一部です
日本集中治療医学会(西田修理事長)は、新型コロナウイルス感染症に関する声明を出し、このまま感染者の増加が続くと、重症者を受け入れる集中治療体制の崩壊は「非常に早く訪れる」として体制崩壊阻止への協力を呼びかけた。
感染で重い肺炎になると、人工呼吸器や人工心肺装置「ECMO(エクモ)」などを使った集中治療が必要になる。同学会によると、集中治療室(ICU)のベッド数は、ドイツでは人口10万人当たり29~30床、イタリアでは同12床であるのに対し、日本は同5床にとどまる。
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