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粕屋町の財政調整基金

 新型コロナ対策で国の給付費とは別に各自治体独自の支援策が発表され始めました。その中で、その財源のもとは財政調整基金となっています。財政調整政基金とは端的に言えばその自治体の貯金です。

 

 いざという時のお金なので災害復旧などのために使います。その財政調整基金が豊かな自治体が首長の判断で独自策を打ち出しているようです。

 

 それでは粕屋町にはどのくらいの貯金があるのでしょうか。財政調整基金と公共施設整備基金の8年間の推移を決算書を基にグラフにしました。

 昨年9月の決算時における平成30年度の財政調整基金額は16億5,049万円です。この金額の目安は市町村では標準財政規模の20%が望ましいとされています。粕屋町の額は87億1,952万円ですので、その20%(およそ17億円)には届いておらず、残念ながらゆとりがあるとは言えません。 

 

 粕屋町では平成8年からの公共施設建設のための地方債発行がかさみ、新たな起債に県の許可が必要となるのではという借金返済(実質公債費比率18%以上)がありましたが、平成24年ぐらいがピークで、その後返済が減り始めたという経緯があります。

 

 また総合計画後期計画(平成23年度から)においてPDCAのアクションプランなどで、様々な無駄な出費が抑えられ、少しずつですが繰越金が増え、それを公共施設整備基金と財政調整基金に回せるようになりました。財政調整基金は町の裁量で使え、使途に制限はありません。

 

 中小企業主、特にその日の収入で家賃を払っておられるような事業主への支援が急がれますが、町独自の支援策は困難と思われ、現在ある制度の徹底的な活用でしのぎ、そして国、県の支援を待つよりないかなと、これは私の所感です。

 

 そうした中で私は一つの提案をしたいと考えています。

 

 現在「就学援助費」を支給している家庭対象に、学校給食費1ヶ月分(3・4月の給食がなかったために浮いた支援費)を町独自に、給付金として各家庭に手渡すことはできないかというものです。

 

 子どもの食事は保護者が負担するのは当たり前ですが、ギリギリで頑張っている家庭に、せめて通常の支援(休校でなかったら給付されていた金額)を支給できないものかと模索中です。