約195.3億円と1億5,543万円

 連日の新聞の報道では、勤労統計調査に関する不正問題で追加給付にかかる費用の事務費はおよそ195.3億円としています。追加給付は企業、従業員の給与におよそ601億円、併せて800億円の公費投入が必要とされています。

 

 私が特に関心を抱くのはこの事務費約195.3億円です。この費用は本来必要のないもの、いわば官僚の勝手な不正の償いの事務手続きを国民の税金で賄うということに疑問を抱くのです。またどうしてチェック機能は働かなかったのだろうかとも。

 

 実は粕屋町給食センター建設に関しても同じようなことが起きています。廃棄物処理問題で6,784万円、工事中止に関しての和解金6,794万円、その和解合意のための弁護士委託費用987万円、住民訴訟裁判1次・2次(着手金+謝金)併せて弁護士委託料978万円、4件合計1億5,543万円が建設・運営のための契約金より多く支払われることになります。本来これは不要な額です。

 

 なぜこういう事態に粕屋町は陥っているのか、その解明をと思って今過去の書類と向き合っているのですが、調べれば調べるほど行政の対応もさることながら議会のチェック機能の甘さが前面に出てきます。

 

 自治体の事務事業の最終決定権は議会にあります。議会がイエスと言わなければ行政は何もできないのです。その事に議会人である私はどのくらい自覚があったのか。なぜ、この時の、この場面でもう少し頑張っていなかったのか、書類を見ながら悔しさと申し訳なさで一杯です。

 

 また議員1人でいくらおかしいと思っていても、議会全体で動かなければチェック機能は果たせないのです。チームとしての議会のあり様を強化し、町民の立場に立てる議会を目指さなければならないと強く思っています。