9月14日の私の一般質問の通告書です。(※スマートフォンの方は横向きがベター)
(1)副町長の2人制・部長制について
(2)契約交渉に関して専門家の登用は
・給食センター建設に関して
(3)政策提示における合意形成と内部統制について
・老朽化した町立保育所の建て替え問題
(4)財政の健全化についてその方針を問う
2. 巡回バスの事業化について
今日はこの中から給食センター建設時における専門家の登用についてを取り上げたいと思います。
9月13日の全員協議会に粕屋町の顧問弁護士の羽田野節夫氏が和解案の謝金(716万円)の説明をされました。その時に、「直接関わっておられないと思いますが、遅延損害金の交渉などで把握された内容の中で、専門家の立場で、町の対応について何かありましたら教えてください」とお断りして下記の2つのポイントについてお尋ねしました。
①に関しては相談を受けていたら結果は違ったものになっただろう。
②に関しては町の調査がズサンだった。
とおっしゃいました。
これを受けて一般質問で町執行部に①も②も顧問弁護士に相談することを怠ったことが問題を長引かせ、複雑にしていると次のように指摘しました。まず①の遅延損害金から述べます。
工事を中止するにあたって専門家である町の顧問弁護士に相談していないことが問題だったことを指摘しました。中止をすれば当然工事は遅れるわけですから、町に落ち度があれば遅延損害金を要求されるのは当たり前です。この時点で弁護士が介在していればこんなに複雑にこの問題は長引いていなかったと思っています。
因辰美前町長は就任直後、地中ゴミ処理金が8千万円にもなっていたことに驚き、多分ご自分に火の粉が降りかかってくることを避けよう、また前任者が如何にズサンなことをしたのか公表しようという思惑があり、議会に相談、その後マスコミにも記者会見して事の次第を報告され、大きく新聞記事になりました。そして各小学校の保護者に説明会を開かれました。
ここまでは常套手段で納得ですが、肝心の事業者との協議に関して、また、その契約内容にについて顧問弁護士に相談しておられません。どうしてかな、多分その発想がなかったのでは、また慎重さに欠けていたのはないでしょうか。
その時になぜこのような事態が起きたのか、汚染度調査、地中ゴミの量はきちん把握されていたのか、工事者にも責任があったのではという観点から過去の調査を見直す冷静さ、そして顧問弁護士に相談できていたら、と残念に思います。議会もそこまでは言及していません。その後中止は3週間続き、引き渡しは8か月も延び、2億1千万円の遅延損害金を請求されました。
2点目は②の汚染された土を含む地中ゴミ処理費の増大についてです。
羽田野弁護士は町の調査がズサンだったとおっしゃいましたが、私にはそうは思えない節があるのです。
ある事実を隠して物事を進めていたことがズサンに見えたのでは。もしそうであれば、その結果はどうなるでしょう。今、住民訴訟の裁判が行われています。過去の公判の内容を読み返していますが、8月1日の公判では私が長年心のひだにしまい込んでいたある疑惑の指摘がありました。
その疑惑は因清範町長時代の2度目の土壌汚染調査についてです。1度目で基準値以上の鉛化合物が検出され2度目を実施しましたが、調査時期、報告の内容について疑問があります。県より応答がないということで認可が下りたような説明をされていましたが、その報告もすっきりしませんでした。
平成25年度に2回の土壌汚染調査が行われ、それを受けて、町は平成26年の3月議会に債務負担行為の議案(15年間で68億円)を出しました。当初のスケジュールでは実施方針の公表は2月の予定で、3月議会前でした。それを議案が可決された3日後にしています。慎重に審議するために議会で継続審議を提案しましたが、認められずに採決、可決となりました。
議案提出前に公表できなかった、建設敷地の汚染についての何かが、2度目の汚染調査の内容に不適切な何かがあったのではないか。当時町にとっては議案を可決させることが最重要課題で、可決しなければPFIでの建設は不可能でした。そのために執行部は報告すべき内容をわざと怠っていたのではないかと疑っていました。
そしてこの一般質問準備中に裁判の公判の結果にそのことが記されいるのを見つけました。この時にあいまいにしたことが、リスクの考え方、町と事業者の責任をこの時に明確にできなかったことにつながり、しかも2回目の調査を弁護士費用から捻出したために、弁護士に相談できず、それが今日の大きな問題になっているのではないかと推察しています。
以上の2点についての解明への道のりはまだしばらくは続きます。因清範前々町長、因辰美前町長の在任中に起きた給食センター建設問題。次の住民訴訟の裁判の公判は10月4日です。その内容で私の疑問点が少しでも明確になればと思っています。
必要な時、そうでないときも無駄とは思わずに専門家の登用、意見・アドバイスを求める姿勢が粕屋町に芽生えることを願っています。
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