11月10日厚生常任委員会の研修会で中山徹先生のお話を伺ったことで、それをどう粕屋町で活かせるのか考え続けています。少し遅くなりましたが自分の感想では正確にお伝え出来ないし、改めて見直すことも必要と、先生から頂いたレジメをそのまま公開します。
公立幼稚園、公立保育所と自治体の責任
奈良女子大学 中山 徹
1.新制度にともなう全国的な変化
①行政責任の希薄化、市場化の促進
・保育所、幼稚園は減少
認定こども園、小規模保育事業の増加
・公立施設の減少
保育所>認定こども園>小規模保育
認定こども園は学校法人、社会福祉法人。小規模保育は企業
●施設の民営化と同時に仕組みそのものが市場化、行政責任の後退に進んでいる
②共同から競争へ
・プロポーザルの実施
・施設規模の大規模化
保育所<幼稚園<認定こども園
地域から乖離
●共同で質を高めるのではなく、競争で質が高まるとしている
③財源は消費税
・教育無償化=消費税率の値上げ
2.公立幼稚園、保育所の民営化、民間委託
①新制度でも続く民営化
②なぜ民営化か
・コスト
・柔軟性
③施設の民営化→地域から公立施設が消滅する
3.子育て支援で重要なこと
(1)市町村の責任で進める
・市町村が子育て支援に責任を持つ
・公立を維持する、私立との関係
(2)競争ではなく共同
・企業参入で共同の土台が崩れる
・規制緩和では保育の質が低下する
・共同の前提、働く者の処遇改善、専門性
・親も育つ環境
(3)生活圏単位で進める
・大規模化は不要
・選択ではなく参加
(4)就労と育児の両立
・女性就労率の上昇
・働き方の見直し
・「保育を必要とする」の基準を見直す
・0歳児保育
・子育て施策の充実が若者の定住、転入を促す
(5)待機児童の解消
・東京一極集中 以上
※ブログで閲覧する方のために左寄せにしています。
写真も録音もオッケーでした。議会で録音はできていると思いますが確認はしていません。私自身、講演会の録音を聞きなおすことも記録を読み返すこともあまりしないので、マッ、いいかと。ですが、今となっては必要だったかなとも思っています。
大事なことは先生の話を聞いてどう行動するか、参加した13名の議員、傍聴してくださった方それぞれに何を残してくれたかでしょうね。翌々日の日曜日フットベースボール大会で議長にお目にかかった時、「大成功やったね、考えが変わった。」とおっしゃいました。それを伺って先生の内容は粕屋町議会の求めるものと一致していたんだ、とちょっと胸をなでおろしました。
あれから1週間、14日に行われた議会報告会でも刺激的な、思いの深い発言をもらいましたので、それも含めて私なりに今後に活かせたらと考えているところです。
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中野敏郎 (日曜日, 19 11月 2017 21:38)
研修会は録音しております。必要な時にご用命を。