保育所老朽化対策と民営化

 20日の夕方、町立保育所・幼稚園の職員、嘱託、臨時の職員すべてを対象に町立保育所の建替えについての説明会が行われました。というより行われたはずです、まだ報告を受けていませんから。

 

 内容は6月議会厚生常任委員会で説明されたものと思います。私の考えでは、現場を含めた町職員のすべてが練り上げたものを議会に示してほしいと思いますが、それが粕屋町ではなされていません。いつもここから間違っています。出先機関と本庁との壁の厚さか、一般行政職とは指示を出す部署で、それに基づいて現場は動かざるを得ないのか。

 

 給食センターの建替えと問題の本質は同じでした。建替えはお金がないから民間に移譲する、それまで予算をつけるのはもったいない、どうせ建て替えるのだから。

 

 私の調査ではこのやり方で給食センターでは毎年の清掃費すら予算化されず、大きな換気扇は機能を果たさないまま何年も放置され調理が行われていました。実際に許可をもらって入りましたがひどいものでした。現場に足を踏み入れなければわからない。そのひどさを一般質問で取り上げたところ、当時の町長が急きょ建設検討委員会の設置を提案しました。

 

 ところが、それは最初からPFI(民間手法)ありきでした。傍聴が許されなかったので、情報公開条例による手続きで(これも最初は項目だけでした)その委員会の内容を入手しましたが、提案説明ばかりで、保護者の意見がほとんどない。保護者も公募ではなくPTAの役員さんでした。外部の有識者が代表でしたが、副委員長は校長先生でした。これでは保護者は質問するくらいしかできない状況のように見えました。しかもその一連の流れが分かってもなすすべがないPFI方式契約の直前でした。

 

 同じことが保育所でも行われようとしています。議会中の厚生常任委員会で、早急に対策を立てなければならない箇所の写真を出すように委員長として指示しました。出されたものを見ますと「ひどい」の一言です。

 

 これでは一刻も早い建替えを、予算が出ないなら民営化しか手段はない、となるでしょうね。しかも出された案は2ヶ所(中央・仲原)一緒に2年間で建設してしまおうという計画です。開園予定は平成31年4月です。

 

 子ども未来課は公募の基準を決める選定委員会を立ち上げ(予算は未計上)、公募し建設にかかわらなければならない。その間、新園の担当者と工事の打ち合わせ、在所児の安全確保、開園半年前から新園の募集の準備など、その事務量は半端ではありません。限られた職員で施設(保育所・幼稚園・こども館)、子育て支援のなど通常業務をこなしながら、しかも、現在の住民福祉部の部長は来年の3月が定年で、その後の機構体制は決められていない。はたして可能ですか?

 

 現場を預かる職員の意見がどういうものなのか聞こうと思っています。そこからが始まりです。