副町長2人制という条例改正

 昨日の6月2日に6月議会が始まりました。通常、初日は議案の上程だけで終わるのですが、今回は特別に30号議案の委員会審議、全員協議会での説明そして本議会で採決がありました。結果は8対7、賛成多数で可決でした。

 

 内容は「粕屋町副町長の定数を定める条例の一部を改正する条例について」、副町長を1人から2人に、というものです。

 

 なぜ突然に今この6月なのか、副町長2人、部長4人、教育長と管理職ばかりで頭でっかちになるのではないか、人件費が増える、という反対意見が多く出ました。

 

 執行部の説明は、3月までは給食センター建設の問題がありとても提案できる状況にはなかった、選挙で入れ替わった新しい議員体制で提案したかった、粕屋町は企画・発信力が弱いので、企業誘致などの課題に精通した識者を外部から特別職として招き入れたい、部長職に関しては来年2人が定年退職で、その後は新たに任命しない、などでした。

 

 本田は賛成討論をしました。ちなみに反対討論は2人、賛成討論は私だけでした。

私は積極的に賛成です。この町の将来、今の立ち位置を考えると外部からの専門的な識見を持った人材の登用が必要で、町長は1年半前の選挙公約でも挙げていて、そのことも含めて私は今の町長を推しました。

 

 遅すぎるくらいです。部長制は平成22年4月から始まりましたが機能していません。研修もされていないと思うし、郡内、県内見渡しても町村ではほとんどなく無理ないと思われます。課長が部長になっただけではないか、と思えることに多く遭遇してきました。特に予算編成、決算審査時に課長の答弁を超える発言・弁明が部長からないのです。10億円を超える繰越金に対しての反応も鈍かった。財政、町政全般に対する識見が感じられないのです。もっとも町長がそこまで要求して来なかったのが大きな要因でしょう。

 

 つまり任命権者である歴代町長の、運用について知識が浅い、何ゆえに町レベルで部長制を採用したのか、その意味がわかっていなかったからだと考えます。人も予算も少ない中で編み出された体制、人材調整・財政調整策でもあったのですが、それを生み出した職員がいない今、ある意味仕方がないことですでしょうね。

 

 すべての予算に紐づいている総合計画、それぞれの事業に行政評価を下し、翌年の予讃編成に活かす、それを部単位でやるという画期的なものでしたが、粕屋町の風土に合わなかったのかもしれません。

 

 副町長が2人制になったからと言ってすべてのことがうまくいくとは限りません。ただ私は積極的に変えたいと思った町長、それを提案できる町長に期待しています。頑張ってほしい。