可決

老朽化した給食センターの建替えで、PFI方式による事業契約の議案が可決となりました。

 

反対・賛成が7対7の同数、可否同数の時は議長の決するところにより議長が賛成でこの議案は通りました。12月議会で継続、その後の12月24日の臨時議会で否決、そして昨日21日の臨時議会で可決という異例の流れになりました。

 

私自身はPFI方式で公共施設を建設するということに関しては、賛成でも反対でもありませんでした。伊万里市が建設はPFIで、運営は自治体直営でとしていますが、これがよりベターな選択と思っていました。給食センターは教育委員会ではマイナーな部署で、予算がつきにくい課だったようで、最近は修繕費や、備品購入費の予算獲得が難しいようでした。その結果、異物混入や、刃こぼれなどあってはならぬ事故が続発していました。

 

高度の衛生基準をクリアできる施設は高額の予算が必要で、借金返済に追われていた粕屋町は、かかった費用全てを契約年数15で分割して払う、PFIという、九州でもまだ4ケースしかないような方式で建てる選択を提案したのでした。

 

それから2年、審議に長い年月がかかりました。その割にはむなしさの残る結果です。

初期設備費、維持管理費、運営費など一つ一つ数字を積み上げて出された予定価格をまた一つ一つ議会で審議していったのですが、結果的にはその合算の数字以内であれば、締結した企業グループが好きなように配分できるという、「えっ、あの審議は何のためだったの?」と思わせられる議案の提案で、当初の継続、そして否決は説明不十分ということによる結果でした。審議が進むにしたがって反対の気持が強くなっていきました。

 

日本全国ではこのPFI方式は40か所ぐらいしか採用されてなく、15年経過ところはありません。今回のやり方は、15年間での経費全てを見積もった価格、67億2,361万59円を東洋食品グループに渡し、その範囲で事業を展開してもらうやり方です。企業グループに渡す金額は年平均4億5千万円です。現在のセンターの運営費は1億3千万円なのでその捻出方法を聞くと、副町長は「節約で」と答えていました。

 

要求水準書に従っての企業との契約、粕屋町にとっても初めての経験です。その契約がきちんと守られ、質の高い給食サービスが展開されるのを見守っていかなければなりません。これは簡単なことなのか、難しいことなのかまだ誰にもわかっていません。

コメントをお書きください

コメント: 3
  • #1

    こうき&はるき母 (土曜日, 24 1月 2015 08:54)

    節約で、、の中身が知りたい。その返答には不満が残りますね

  • #2

    本田芳枝 (土曜日, 24 1月 2015 22:01)

    10年前の平成15年にサンレイクが開館する前に、すべての課の抱えている事業予算が10%カットになり、社会教育課の中では図書費が大幅に減額されました。こんなことが起きないように監視が必要です。減額しやすい事業と、そうでない事業があります。今回はどう出るでしょうか。

  • #3

    こうき&はるき母 (日曜日, 25 1月 2015 06:18)

    節約のしわ寄せが町民に向かってる感じがしますよね
    母の介護度が元に戻ってほっとしたのもつかの間、お金がまたかかると陰で言われ後味の悪い思いをしました
    直接言われてないとはいえ
    職員が納税者に言うべき言葉ではないと思いますがね・・・