2022年
6月
30日
木
ロシアのウクライナ侵攻による戦争の終わりが見えないなか、7月10日の参議院選挙において、その公約に防衛費の増強が必要であると述べている政党、候補者が目につきます。また、自民党はさらにGDP2%を目指すと言っています。
私自身は防衛費の拡大は断固反対です。今の憲法9条の範囲以内で自衛隊の専守防衛への法整備を行い、アメリカ軍基地の地位協定の改定を行う必要があると思っています。
29日の毎日の夕刊に興味深い内容の記事がありましたので紹介します。
田中優子の江戸から見ると
岸田総理大臣は米売電大統領との会談で、防衛費の増額を約束。自民党はすでに防衛費を国内総生産(GDP)の2%以上にすることを政府に提言していたので、それを実行実施するという意味だ。その総額は2022年度予算で計算すると役11兆円になるという。つまりは米国、中国、に次ぐ世界第3位の軍事大国となる。
日本の面積は世界で62番目、日本の人口は世界で11番目だ。62番目の面積と、11番目の人口の国民を「防衛」するために、世界3位の巨額の軍事費が必要だ、と判断したことになる。何かおかしい。
文章はまだ続きますが、私はこの地政学的なものの見方にびっくりし、そして妙に納得させられました。
※田中優子氏は元法政大学総長で江戸学がご専門、江戸時代の視点で現代社会を斬った記事を書いておられます。私たちは江戸時代より現代のほうが進んでいるように思いがちですが、治政の在り方など学ぶことが多い、当時の世界ではあらゆる面で最も優れた国だったという考え方をお持ちです。
2022年
6月
25日
土
6月24日に「令和4年度粕屋町立小中学校教育説明会」が開催されました。
粕屋町の小・中学校6校の校長先生と主幹教諭の方が4年度の教育方針を説明されました。聞く側は、教育委員さんと町会議員です。
以前はもっと大掛かりに、そして対象者も幅広く、質疑応答などもある、学校経営発表会という名称で開催されていましたが、段々と今の形式に落ち着いたようです。
6校の説明をじっくり、といってもパワーポイントで各校10分ずつ説明され、それぞれに特色ある説明会となっていました。
私の感想
・学力はどの学校も全国平均か、それ以上で確実に上がっているようです。
・ICT教育が思いのほか進んでいます。初期の段階から電子黒板、実物投影機など
を使って情報を共有するところまでは完全にクリア。今後の発展・展開が興味津々
です。
・どの学校にも特別支援学級数が多く、そのことをとても大切に思ってくださる先
生方が多いように感じられました。
・ある学校では重点の一つにPTA改革が上げられていました。「できる人が、でき
る時に、できることを!」が合言葉に、ボランティア制による運営を目指してお
られるようです。
※気になったのは教育委員会の教育目標と主要点検施策、そして点検及び評価報
告の公表の仕方。少しあいまいになってきたのではないかと思います。
2022年
6月
24日
金
6月23日の毎日新聞夕刊より抜粋します。
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太平洋戦争末期、米軍は日本本土を攻撃する拠点とするため沖縄に侵攻。1945年4月1日には沖縄本島中部に西海岸に上陸した。日本軍は本土決戦時間稼ぎのための持久戦を展開し、6月23日に司令官が自決するまでの3カ月にわたる地上戦となった。
犠牲者は日米で約20万人。住民約9万4000人(推計)が戦争に巻き込まれるなどして命を落とした。その他沖縄出身の軍人・軍属2万8228人と合わせて、沖縄県民の4人に1人がなくなったとされる。
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この記事を読んで、77年前の沖縄の悲劇が現在のウクライナにおけるロシア軍の侵攻と重なりました。
ロシア軍は、ウクライナ東部をウクライナ支配の拠点とするために徹底的に攻めています。民間人の犠牲者も多く、2月24日から4カ月、何人もの人が、ロシア軍も含めて犠牲になったことでしょう。
77年前の戦争を、もう少し早めに終わることができていたらたらあの沖縄の悲劇もなかったのではと思いますが、いったん始めた戦争の終結は難しいのでしょう。
太平洋戦争におけるインド東部のインパール作戦も、終戦前後の死者がとても大きかったと聞いています。逆にそうならなければ終結できなかったのでしょう。国の、軍部の威信をかけて勝利を言い続け、やめることができなかったのだろうと思います。
同じく毎日新聞で、昨年1月に亡くなった作家の半藤一利さんは、絵本「焼跡のちかい」で〈戦争だけは絶対にはじめてはいけない〉と書かれているそうです。
一度始まった戦争を終えるのがどれほど困難か、してはいけないではなく、はじめてはいけないという言葉に込められた思いは、終戦が1日遅れるだけでどれほど多くの命が失われるかを知り尽くした人だったから書けたのではないか、と記事を載せた小国綾子記者は書いています。
「戦争を始める兆候を見逃さないということ」を示唆しているのかなと私は思います。その口実を与えない強い意志と武力に頼らない不断の外交努力が必要です。
77年前の沖縄、そして現在のウクライナ、私たちはどこに目を向けなければならないのか、ただ一つ言えることは武力は決して抑止力にはならないということではないでしょうか。
一度武器を手にすれば、段々にエスカレートしてだれも制御できないのでは?
はからずもそうなった場合に誰が戦いを終結する指示を出せるのか。より多くの犠牲が伴う事態、悲惨な地獄のようなところまで行き着かないとできないものではないか、そのように思えてなりません。
下の写真は「月桃のはな」。同名の歌を今年初めて知りました。沖縄ではとても有名な歌のようです。歌の紹介をします → (こちら)
2022年
6月
15日
水
前回に続き、6月議会での「町立保育所建替え工事請負契約締結議案」に対する私の賛成討論をアップします。
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議案37号、町立保育所建替え工事請負契約締結について、賛成の立場で討論します。
6年前の、平成28年(2016)6月議会で当時の執行部は突然町立保育所2園を民営化する計画を発表しました。私はちょうどその年度から厚生常任委員長になっていました。
民営化に関しては審議の中で計画発表、事業開始から完了までが短期間であること、過去に2度保護者の反対で中止になっていることからこれは議会全体で取り組む必要があると思い、「町立保育所建替えに関する特別委員会の設置」を提案、可決されました。
その結果、所管の厚生常任委員会だけでなく議会全体で取り組む体制ができ、あとで振り返ると、これが全議員の問題意識の共有ができ、議会全体での合意形成が取りやすくなりました。
議会審議の中で印象的だったのは、保護者の町立保育所に対する強い信頼があったことでした。逆に言えば、保護者が町の保育行政を高く評価していたことなのです。
周りの町民も同じ気持ちがあったからこそ、お盆を挟んだ夏の暑い日々にもかかわらず1か月半という短い間に9000人を超える署名が集まり、保護者の気持ちをまとめた請願が提出されました。
議会も全議員で取り組むことによりその熱意に応えることができ、その後、別の形で特別委員会を作り、議会として提言書を箱田町長に提出することもできました。
そして今議会での「町立保育所建て替え工事請負契約締結についての議案提出となりました。
しかしながら今回7億8千3百万円もの経費をかけて町単独で建て替えを決断されるにはかなりの歳月、そして決断が入ったことでしょう。行政の皆さんの真摯な取り組みに心から敬意を表します。
中央保育所は支援を要する子どもも多く、0歳から5歳までの園児に通常の保育をしながらの敷地内での建て替え、園舎取り壊し、園庭、駐車場完成までに1年半かかり、工事費の落札率が99.1%と聞きましたが、これに対してはいろんな考え方があると思いますが、それだけ工事を請け負う側も慎重に安全対策に力を入れる心づもりがあるのでしょう。
この子育て支援の取り組みが町のさらなる発展につながることを祈念いたしまして、賛成討論といたします。
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6月4日に行った、くじゅう花公園のバラです。凛として咲いていました。
2022年
6月
14日
火
6月14日の議会最終日、中央保育所建替えに関しての議案「町立保育所工事請負契約締結に関して」において賛成討論をしました。そして議案は全員賛成で可決しました。
長い戦いが終わりました。
その戦いの芽生えは平成18年(2006年)に町がまとめた「粕屋町行財政改革大綱」から生まれました。国から地方への権限移譲の「三位一体の改革」により、行財政改革を最重要課題と位置付け、最小の経費で最大の効果を上げるとともに、健全財政を継続するために町は改革推進委員会を設置し、審議の結果の答申を受けて策定されたものです。
要は「民営化の嵐」、外部化(アウトソーシング)推進の到来です。筆頭に保育所が上げられ平成18年に選定委員会設置の議案が出ました。
最初から民営化ありきで、その業者を選ぶための委員会設置という、ゆがんだ形での提案でした。
総務常任委員会で審議となっていましたが、必死の覚悟で現場管轄の厚生常任委員会に移し、そこで審議をするよう求めました。議員になった翌年、女性議員一人の孤独な戦いが始まりました。
西保育所の民営化問題はこうして始まりましたが保護者の請願提出で多くの署名が集まり中止に。その後大川保育所はすんなり民営化、中央保育所の番になりました。
平成23年、西保育所と同様に強烈な保護者の反対にあい、新たな認可保育所(青葉保育園)誘致で民営化はひとまず中止に。
その後、再び5年前の平成28年に中央保育所、仲原保育所の2園同時の民営化計画が提案されました。
そして本日、保護者が求めた中央保育所の町立のままでの建て替え工事請負締結の議案が可決されました。効率の良い事業債は使いますがあくまでも町単独の費用、しかも物価高騰などにより工事費7億8千3百万円、落札率は99.1%でした。
次のページで賛成討論した内容をアップします。
2022年
6月
13日
月
6月12日に町外地域猫活動を推進している2つの団体さんにお目にかかりました。
動物愛護団体キーテイルのSさん、動物虐待撲滅代表のTさんのお二人です。二人ともこの6月議会で「地域猫活動支援」の一般質問したことから、是非会いたいという申し出があり、図書館横のせせらぎ公園の藤棚の下でお話を聞きました。
粕屋町にも問題の地域があって関心を寄せられていて、キーテイルさんは昨年10月に箱田町長にも会われたということでした。
虐待撲滅Assaultさんのお話はショックでした。粕屋町民からの通報で現場に赴き調査、解決の糸口を求めて何とか収まった様子を伺い、今回一般質問をしてよかったなと思いました。
昨年4月の選挙活動の時からの課題でした。何ができるのかわかりませんが、とにかく今日示された数か所の調査をしようと思っています。
その後、猫に関して地域で困っている方と役場、保護団体をつなぐ、そして猫自身がその生を全うできる、そんな世話人のような活動ができたらと考えています。
せせらぎ公園の鳩たちです。
2022年
6月
11日
土
6月6日の一般質問で私は3つの項目を上げました。その中の一つ、「小・中学校の増改築計画について」という項目を準備する段階で国の新たな動きを知りました。今、そのことをもとに問い質(ただ)す機会を得たことを感謝しています。
準備の段階での発見は2つ。
1つは文部科学省が平成16年以降手つかずそのままだった方針を改訂し、令和2年(2020)の12月に「学校施設のバリアフリー化の具体的な数値目標を示し、推進のために補助金を交付する」ことを発表していたことです。
私はその直前、令和2(2020)年9月に粕屋中学校のエレベーター設置についての一般質問をしています。その時の執行部の回答は粕屋中学校での設置が終わると残りは中央小学校と大川小学校でした。
ともに大改造計画時に設置するとの答弁でしたが、今回示された中央小学校の第2次から4次まで図面にはその設置の記載がなく、これはどういうことかと、早速問い質(ただ)すことにしたのです。
質問通告書を出す段階ではまだ文科省の新たな動きを知らず、計画を確実に実行してくださいとだけ述べるつもりでしたが、国の動向を調べるうちに、この国のバリアフリー化加速の動きを知り、これは粕屋町にとって大きな飛躍のステップになると感じたのです。
問いかけを「学校施設全体のバリアフリー化に向けての改築」へと発展させる質問内容にしました。
2つ目の発見はインクルーシブ教育にバリアフリー化が不可欠であるということが確認できたことです。理念だけではなくハード・ソフト面での設備、人的配置が必要なことが確認でき、この具体的な実践が粕屋町のインクルーシブ教育をより発展させるのではないかと思いました。
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インクルーシブ教育は2006年12月の国連総会で採択された「障害者の権利に関する条約」で示された理念。障がい者が社会において積極的に参加・貢献することができる「共生社会」を目指すために、障がいを理由に排除されることを生み出さず、学校生活の中に参加し、学習することを推進する教育を実践すること。この目的のためにインクルーシブ教育システムが必要である。
インクルーシブ教育システム
インクルーシブ教育を実践するためにはインクルーシブ教育システムが必要で、そのシステムとは以下の3つである。
①障がい者が一般的な教育制度から排除されないこと
②障がい者が生活している地域で初等・中等教育の機会が与えられること
③個々人に必要な合理的配慮が提供されること
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特に合理的配慮のハード面を進めるにあたって、国の新たなバリアフリー化の方針を実行できるチャンス到来。これは粕屋町にとって大きな追い風となると感じました。
今議会では仲原小学校と中央小学校の工事請負契約の締結についての議案が上程されています。
そこで私は今回の一般質問でエレベーターやその他の項目の数値目標についての問いかけをしました。
打ち合わせの段階で担当者が国の改定を把握していないことがわかり、空振りにならないよう念のために上記の国の指針による具体的な問いかけを事前に示して臨みました。
また、常任委員会の議案審査の際にも、改築での各項目での数値目標が現段階ではどうなのか、改築時にはどのようになるのか、また、その動きを加速するように求めました。
まだ道半ばという段階ですが、担当部署が意識して事業を行えば可能になる時が到来しているのです。目標到達に向けて頑張ってほしい、そして粕屋町のインクルーシブ教育がより発展することを心から望んでいます。
2022年
6月
05日
日
6月4日にバラサークルのバスツアーで「くじゅう花公園」に行ってきました。
「ようこそ風香る花の村へ」はくじゅう花公園パンフレットのキャッチコピーで、その名の通り素敵な場所でした。お天気に恵まれ、なにせ翌日の5日は一転して雨となりましたので本当に幸運でした。
はるか向こうに見える九重連山を借景に、バラだけではなくいろんな花が散りばめられて、おとぎの国に来たよう。もう少ししたらラベンダーの丘も楽しめそう!
2022年
6月
03日
金
6月3日より6月定例議会が始まります。私は今回一般質問通告書を早く出したので6日(月)の9時半より始めることになりました。インターネット中継をしますので是非ご覧ください。
項目は3つ
ポイント
①学校のトイレに生理用品配置について
昨年の6月議会で「生理の貧困」と題してトイレに生理用品を配置してはどうかと質問をしました。使用期限の近い備蓄品40袋を提供するということでしたがそれ以上の進展はありませんでした。
私は経済的な問題という側面だけでなく「生理」という事象が当たり前のこととして認知され、それが遅れている性教育の突破口になると思っているので、そのことを訴えるつもりです。
②学校の増改築について
粕屋町の子ども人口の伸びは鈍化しています。そのことを踏まえ、また特別支援学級数増加の対応の基本的な考え方、学校バリアフリー化が進んでいるかどうかの検証を行います。
③地域猫活動支援について
法律で殺処分を禁止したので、粕屋町は要綱を作って地域猫活動を支援する取り組みを今年から始めています。不妊去勢の手術費を県と町とで全額補助します。
ただ、地域猫活動は近隣住民の協力がないと進展しません。地域住民への理解を深めるための取組みとなっているかを問います。